ナイトマーケットへGO






タイラー。
それはバンコクの宿で同じ部屋やったアメリカン。

「ハロー」
「元気かい?」
「出身は?」
「 夜ご飯食べた?」
「一緒に食べようか」

これぐらいの会話したところで一緒に夕飯を食べに出かけ、

食事中に
なおや 「明日の予定は?」
タイラー「いや、特に決めてない」
なおや 「ナイトマーケット行かない?」
タイラー 「いいね、行こう」

こんな感じで意気投合したタイラーとのナイトマーケットの話をします。


翌日、宿の近くでタイラーと昼飯。

まだ17時からのナイトマーケットまで時間ある。

ビール飲もうと思ったけど、タイラーお酒飲めへんし。

何よりさっき、最近飲みすぎやからタイラーに休肝日宣言したところやし。

でも、この辺では特にやることもないし。。。

せや。

僕「タクシーで20分(1人200円)やけど、
公共の乗り物しか乗ったらアカンルールで、できるだけ安くで目指してみるのはどう?」

タイラー「絶対おもろいやん、それ」

早速挑戦。マップアプリで経路検索。

何番のバスに乗りゃいいかまで書いてくれてて、それはそれは助かる!!
こりゃあっという間に着いてまうなぁ~

そう。
それは。
大嘘。

気温35度の中、20分ほどバス停目指して歩く。

まず そこに バス停は 

ない

なおや「ちょっと道沿い歩いてバス停探してみようか。
僕たちのバス、141番だって。」

20メートルぐらい先にバス停が見えた。
砂漠で迷う旅人がオアシスを見つけたような気持ちやった。

大げさ

やけど、この暑さ。

着いた。

141番のサインはない。

しばくぞ。


タイラー「そもそも141番のバス、今も存在するんかな?」

僕「えぇ。。。でも、確かに。。。」

タイラー 英語でサイト検索ー♪ → 「ないって。」

ないの?!

この暑さの30分のムダは、精神的に参る。
タクシーやったらもう着いてるしなぁ。

同じような方向のバスの検索がどうしても出てこず、

(そろそろ、諦めてタクシーにしようか?って言うたろかな。)

 って頭をチラついたその時!

何と同じ方角に行くボートがあるじゃないですか。

もちろん公共のボートなのでルール範囲内。

(あっぶね、後5秒遅かったら、諦めようっていうて根性ない奴って思われるところやったわ)

まぁ実際そんな根性ない。

けど、小学校の卒業アルバムに載ってる習字には
「底力」って書いた僕

特に底力発揮したような場面は人生の出来事でも、パッと浮かばん。

すまんね、小6の時のぼく。

けど、なんで底力やねん。

なんでも要領よく適当にやり過ごすキャラやったやろがい。


ボートの情報はあっていたので、すぐ乗船。

渋滞もなくて、はやーい。

川が多いバンコクならではのボート移動で、
「初めからボートにしといたらよかったなぁ~」なんて、写真を撮りながら話していると、スマホにメッセージが。

イギリス人の友人ジョーから
《もしかして今、バンコクでボート乗ってる?》

えーーー!!!!
ちょっとジョーに似てる人おるなぁって一瞬だけ思ってたんやって~!!

しかし、こんな事ってあるんやね。
世界は広いようで狭いし、狭いようで広い。


さて、ボートは停留場に着き、そこからは主幹道路を沿って進むバスにのって、マーケットに行くという簡単なルート。

のはずやったけど、もうお察しの方もいるのではないでしょうか。

無いのよ。
あるはずの。
バス停が。
そこには。

この辺になってくると2人ともちょっとムカついてくる。

僕「なんでやねん!」
タイラー「どこやねん、バス停!」
僕「あ!あそこに青い丸(バス停のサイン)がある!行くぞ!!」


丸い形のただの青い看板 「やぁ!」

僕・タイラー 「F************CK!!!!!!」

ここまでで約1時間半。
もう疲れてきた。

なんでこんな苦労して、タクシーではすぐの場所に向かってるんや、僕たちは。

タイラー「もうええやん。。。次に来た目的地の方向に向ってるバス、何番でもええから適当に乗ろや!」

僕「そうしよか!」

まだ諦めない。ネバーギブアップ。

わかってないけど、適当にきたバスにのり、GPSで移動中の場所を確認しながら、いい感じ!だのそっち曲がったらイヤー!だの盛り上がってると、
近くにいた人が、「どこまで行くんだい?」と英語で声をかけてくれた。

案の定このまま乗ってたら全然違う所に行くらしい。

乗車時間2分。

その親切な方は次に乗るバスの番号まで教えてくれて、
最後には「ウェルカム タイランド!」といって、見送ってくれた。

こんなアホみたいな2人をウェルカムしてくれて、こちらの方がサンキューです。

次のバスでも親切な人が降車場所を教えてくれて、そしてやっと最寄りのバス停へ。

そこから何とまぁ、歩いて30分。

しかし、ここまでで約2時間半。
30分ぐらいヘッチャラよ。

汗だくになりながら、計3時間かけてようやく到着。
タクシーで20分のところを。

しかし、1人200円のところ、かかったお金は34円!

164円の節約。
思い出はたくさん。

こういうチャレンジも時間に余裕のある、ある意味バックパッカーならではの楽しみ方の1つかなと思う。

「僕たちは勝ったな」と言いながら(何に勝ったのかは不明)
タイラーに休肝日宣言の撤回を申し入れ、日本式頭を下げて謝罪をし、受理され、最高にうまいビールとタイ屋台飯を食って、
帰りは渋滞の無い夜の道を、
それはそれは悠々自適にタクシーで帰ってきました。


あーはや。